期限後申告に課される無申告加算税

 こんにちは、税理士の的場です。
 本日4月6日は、教えている大学の入学式です。
 新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。
 社会にでるまでの4年間、多くを学び、多くの友人を得られるように、そして大きな夢に向かって、のびのびと実り多い学生生活を送ってくださいね。
 皆さん、目がキラキラ(いやギラギラ)してましたね。
 
 確定申告の翌日、e-Taxの接続不良で期限内に申告できなかった…、というお話を聞きました。

期限内に確定申告を忘れた…

 所得税等の確定申告も終わり半月程が経過しました。
 所得税法では毎年1月1日から12月31日までの1年間に生じた所得について、翌年2月16日から3月15日までの間に確定申告を行っていただき、所得税を納付することになっておりますよね。しかし、期限内に確定申告を忘れた場合でも、自分で気が付いたらできるだけ早く申告することが必要ですよ。この場合は、期限後申告として取り扱われますが、焦らずに。

無申告加算税が…

 期限後申告をしたり、所得金額の決定を受けたりすると、申告等によって納める税金のほかに無申告加算税が課されます。
 各年分の無申告加算税は、令和6年1月1日以後に法定申告期限が到来するもの(令和5年分以降)については、納付すべき税額に対して、50万円までの部分は15%、50万円を超え300万円までの部分は20%、300万円を超える部分は30%の割合を乗じて計算した金額となります。

 ただし、令和5年分以降は、税務調査等で帳簿の提示又は提出を求められた際、帳簿の提示等をしなかった場合や帳簿への売上金額の記載等が本来記載すべき金額の2分の1未満だった場合は、納付すべき税額に対して10%の割合を乗じて計算した金額が、帳簿への売上金額の記載等が本来記載等すべき金額の3分の2未満だった場合は納付すべき税額に対して5%の割合を乗じて計算した金額が、それぞれ加算されます。

 さらに、税務調査等により、期限後申告書の提出があった場合に、その期限後申告書を提出した日の前日から起算して5年前の日までの間に、無申告加算税や重加算税が課されたことがある場合や、その期限後申告書に係る年分の前年・前々年の所得税について無申告加算税、無申告加算税に代えて課される重加算税が課されたことがあるとき等には、納付すべき金額に、10%の割合を乗じて計算した金額が、加算されます。

一定の場合には課されない

 期限後申告であっても、
 ①その期限後申告が、法定申告期限から1ヵ月以内に自主的に行われていること
 ②期限内申告をする意思があったと認められる一定の場合に該当すること
 これらの要件をすべて満たす場合には無申告加算税は課されない。
 
 一定の場合とは、次の③および④のいずれにも該当する場合をいう。
 ③その期限後申告に係る納付すべき税額の全額を法定納期限までに納付していること。
 ④その期限後申告書を提出した日の前日から起算して5年前までの間に、無申告加算税または重加算税を課されたことがなく、かつ、期限内申告をする意思があったと認められる場合の無申告加算税の不適用を受けていないこと。

それだはまた。