休廃業断トツ1位の「税理士事務所」

 こんにちは、税理士の的場です。
 教えている大学では、そろそろ春学期の授業が始まります。必須科目の授業では100名を超えるほどです…、頑張らねばなりません。
 皆さんご存じの「帝国データバンク」というところは色々な情報を出してくれます。
 少し前の話ですが、全国企業「休廃業・解散」動向調査(2023)が1月に発表されました。

全国企業「休廃業・解散」動向調査(2023)

 これって帝国データバンクが、2023年1から12月に発生した企業の休廃業・解散動向について調査・分析を行ったものです。

「休廃業・解散企業」とは、倒産(法的整理)を除いて特段の手続きを取らずに企業活動が停止した状態の確認(休廃業)もしくは商業登記等で解散(但し「みなし解散」を除く)を確認した企業の総称となっています。

 国データバンクの調査報告で気になったのが、休廃業で最も増加した「税理士業」です。
 前年比が、なななんと、170%の増加だそうです!
 
「従前から税理士の高齢化が課題となっていた中で、競争激化による顧問企業の減少、顧問料の低下など経営環境の悪化、インボイス制度の導入など新たな業務のスタートなども影響したとみられる」
というような原因が書かれていました。

 休廃業1位の「税理士事務所」ですが、理由は様々考えられます。
 記載のとおり、インボイス導入により、作業量が増加したにも関わらず、顧問料に転嫁できないのは何だか分かる気がします。
 実は、これ定額減税制度にも言えるので、次回の2024年帝国データバンク廃業業種別も気になるところです。
 定額減税なんてめちゃくちゃ面倒、愚策の愚策です。
 定額減税も、作業量が増加したにも関わらず、顧問料に転嫁できませんよね…。
 なぜ、給付にしないのか!
 知る限り、税理士すべてが反対している。

 あとは、定年がない税理士の団塊の世代の影響もありますね。
 税理士名簿には90歳や80歳の税理士が多くいます。
 DXについていけないというのもあるでしょうね…

 それではまた。