いつの間にか増えてしまった
では済まされません。
つまり気が付いたときには既に従業員数が10人以上になっていたとか…という話です。
(餃子の話ではありません)

※いつの間にか増えてしまった by iPhone 17 Pro Max
毎月の納付が大変…そんな時の救世主「納期の特例」とは?
「源泉所得税の毎月の納付手続きが負担で……」というお悩みをよく伺います。特に従業員数が少ない会社や個人事業主の方にとって、毎月10日の納付期限を管理するのは、事務作業として大きなストレスですよね。
そんな皆様に活用していただきたいのが、「源泉所得税の納期の特例」です。
これは所得税法第216条(源泉徴収に係る所得税の納税地等)に基づき規定されている制度で、給与の支給人員が常時10人未満の源泉徴収義務者に限り、毎月の納付を年2回に集約できる特例です。
通常、源泉所得税は原則として「支払った月の翌月10日まで」に納付する義務がありますが(所得税法第181条、第212条等)、この特例を適用するとスケジュールが以下のように変わります。
〇1月~6月分: 7月10日まで
〇7月~12月分: 翌年1月20日まで
年12回の事務作業がわずか2回に削減されるメリットは非常に大きく、うっかり忘れによる延滞税のリスクを減らすことにも繋がります。
ただし、対象となるのは「給与や退職手当」および「税理士・弁護士等の専門家報酬」に限られる点に注意が必要です。それ以外の報酬(原稿料やデザイン料など)は、従来通り毎月納付が必要となります。
申請手続きと「みなし承認」の仕組み
この特例を受けるためには、事前に「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書」を所轄の税務署へ提出しなければなりません。
実務上重要なのが「いつから適用されるか」というタイミングです。所得税法第217条の規定により、申請書を提出した月の翌月末日までに税務署長から却下の通知がなければ、その時点で承認されたものとみなされます(これをみなし承認といいます)。
具体的には、「申請書を提出した月の翌々月の納付分」から特例がスタートします。例えば、1月に申請書を提出した場合、3月10日納付分(2月給与分)から半年ごとのまとめ払いが可能になります。
申請自体に期限はありませんが、従業員数が10人以上になった場合には、「源泉所得税の納期の特例の要件に該当しなくなったことの届出書」を遅滞なく提出する義務があります。
この届出を怠ると、本来は毎月納付すべきだったとみなされ、遡って不納付加算税や延滞税が課されるリスクがあるため、組織規模の変化には常に注意を払う必要があります。
2026年7月の納付期限と運用上の重要ポイント
納期の特例を受けている事業者の皆様にとって、次の納期限は2026年7月10日(金)です。
2026年1月〜6月分の源泉所得税をまとめて納付するタイミングですので、早めのご準備をお願いいたします。
特例運用において、特に間違いやすいポイントを3点にまとめました。
①納付額が「ゼロ」でも報告は必須 源泉所得税が発生しなかった月がある場合や、半年間の集計結果が0円になる場合でも、納付書(徴収高計算書)に0円と記載して税務署へ提出(またはe-Tax送信)しなければなりません。これを怠ると、税務署側は「未納」なのか「発生なし」なのか判断できず、確認の連絡が来ることになります。
②資金繰りの計画性 最大のデメリットは、半年分の税金を一括で支払うため、1回あたりのキャッシュアウトが大きくなることです。従業員の給与から天引きした所得税は、事業の資金とは別に「預り金」として確実に管理しておく必要があります。
③期限厳守の徹底 たった1日でも期限を過ぎると、原則として不納付加算税(5%または10%)が課されます。毎月納付であれば1回あたりのミスで済みますが、特例の場合は半年分の税額に対して加算税がかかるため、金額的なダメージが大きくなりがちです。
便利な制度だからこそ、管理を徹底してスマートな経営を目指しましょう。

