文理解釈か?趣旨解釈か?

 2023年7月3日から車検シールの貼り付け場所が変更になることをご存知でしょうか。わたしは先日の車検時に知りました。車のフロントガラスにシールを貼るということは変わらないが、より運転者から確認しやすい位置に変更されました。
 ではどのように変わるのか。国土交通省は、現在のフロントガラスの「前方から見やすい位置」から、「前方かつ運転者席から見やすい位置」として、「運転席側上部で車両中心から可能な限り遠い位置」に表示するように記載をしております。その改正理由としては、「うっかり失効(車検切れ)を防ぐ」ためだそうです。
 少し曖昧な表現に感じました。では、文理解釈をするのか、趣旨解釈をするのか。文理解釈とは、法規の文字・文章の意味をその言葉の使用法や文法の規則に従って確定することによってなされる解釈です。一方で、趣旨解釈は、法規の文字・文章から、その内容や条文の背後にある意図や目的を理解し、解釈するプロセスを指します。法律や契約が書かれた文言そのものだけを考えるのではなく、その文言が何を達成しようとしているのか、どのような状況に適用されるべきかに焦点を当てることになります。もちろん、趣旨解釈でしょうね。それではまた。
kensahyosho_haritukeichi.pdf (mlit.go.jp)