ドローンを使ったスキームがあったけど

※ドローンを使ったスキームがあったけど by iPhone 17 Pro Max

「全額損金」に惹かれる社長心理は

「できるだけ税金は払いたくない」
「今年は想定外に利益が出過ぎた」
「事業承継を見据えて株価を下げたい」。

こうした場面で検討されがちなのが、いわゆる全額損金の節税スキームです。
人気(なのか分からんけど)ユーチューバーがやたらと言ってるやつ。

来期以降の安定収益を確保しつつ、今期は多額の経費を計上して税金を抑える。
突発的に利益が出た企業にとっては、非常に分かりやすく魅力的に映ります。

実際、過去にはこの考え方を前提とした商品や投資話が数多く出回り、当事務所でも大口投資を検討されているご相談を受けたことがありました。

ただ、「税金が減る」という一点だけで判断するのは、実はとても危うい選択でもあります。
その方にお願いしたください、とお伝えしたこともあります。

封じられたスキームとその代償

かつては「少額減価償却資産」の制度を使い、1台10万円未満の資産を大量購入し、その年に全額経費化する手法がよく使われていました。

特に貸付目的の資産では、今期の利益を圧縮し、来期以降に貸付収益や売却益を得る「税の繰延」として人気がありました。

しかし2022年の税制改正により、貸付目的の資産はこの制度の対象外となり、スキームは封じ込められます。

この前提で商品販売をしていた企業が行き詰まるのも、ある意味では自然な流れでしょう。

実際、事業転換後に無理な売上計上や未履行取引が重なり、巨額の負債を抱えるケースも報道されています

「全額損金」より大切な視点

現在は、コインランドリー(丸投げ型は現在は規制対象)、GPUサーバー(YouTubeや広告を毎日見る)、蓄電池など、別の制度を使った「実質レンタル型」の節税が話題になることもあります。

ただ、検討すべきは税金だけではありません。
市場が飽和しても収益が出る根拠はあるのか、貸出先の信用力、盗難や事故のリスク、法改正時の影響や出口戦略まで含めて考える必要があります。

満期や売却まで含めて年単位で資金の増減を見てみると、実はメリットが薄いケースも少なくありません。

「即時償却」「全額損金」という言葉に惹かれたときこそ、期末の駆け込み判断ではなく、複数案を冷静に比較することが何より大切だと感じています。