翌月分の家賃を当月末日に受領した場合の収入金額

高円寺周辺は古いアパートから新しいマンションまで賃貸物件が多い街ですが、大家さんからよく「家賃を受け取るタイミングと税金の関係」についてご質問をいただきます。
今回は、12月に「来月分の家賃」を受け取った場合の処理について解説します。
(因みに写真はハワイに住んでいたときのものです)

※翌月分の家賃を当月末日に受領した場合の収入金額 by iPhone 13

原則は「契約書の日付」で決まる

【今回の事例】
本年11月に完成したアパートを12月1日から貸し付け。
12月中に受領した金額:200万円(12月分100万円 + 翌年1月分100万円) 契約内容:家賃の支払日は「前月末日」とする。

高円寺の個人オーナー様からよく受ける相談の一つに、「年をまたぐ家賃の処理」があります。
手元にお金があるから今年の分なのか、それとも来月の分だから来年でいいのか、迷うところですよね。

所得税のルールでは、不動産所得の収入を計上する時期は、原則として「契約で定められた支払日」とされています。

今回の事例のように、契約書に「翌月分を前月末日に支払う」と書かれている場合、12月末に受け取った1月分の家賃は、たとえ中身が来年分であっても、今年の収入としてカウントするのがルールです。

つまり、原則どおりに計算すると、12月分と1月分の合計200万円が今年の不動産所得の総収入金額になります。
少し意外かもしれませんが、税務上は「お金をもらう権利が確定した日」を重視するわけです。

帳簿をしっかりつければ「期間対応」も可能

「でも、まだサービスを提供していない来年分の家賃にまで税金がかかるのは納得いかない」と感じる方もいるでしょう。
実は、一定の条件を満たせば、12月分の100万円だけを今年の収入にすることも可能です。

そのためには、複式簿記などで継続的に帳簿をつけていることが大前提となります。

具体的には、受け取った200万円のうち100万円を「前受収益」として適切に経理処理し、それを毎年継続して行う必要があります。

この処理は、事業規模(いわゆる5棟10室)に満たない大家さんでも、正しく帳簿をつけていれば適用できます。
ただし、一度この方法を選んだら、都合よく毎年変えることはできません。

高円寺の落ち着いた喫茶店で帳簿をつけるように、コツコツと正確な記録を残すことが、節税への第一歩になります。

大家さんのスタイルに合わせた選択を

結局、どちらの方法が良いのでしょうか。

原則どおり200万円を計上すれば、今年は税金が増えますが、計算はシンプルです。
一方、例外の方法で100万円に抑えれば、今年の納税額は減りますが、毎月の記帳の手間が発生します。

高円寺には古いアパートを守り続けている大家さんもいれば、新築物件で勝負する若手オーナーもいます。
ご自身の事務負担のキャパシティと、資金繰りの状況を天秤にかけて選ぶのがベストです。

もし「自分の場合はどっちがトクなの?」と迷ったら、早めに相談してください。
確定申告の時期になって慌てるよりも、今のうちに方針を決めておくのが、心穏やかに新年を迎えるコツですよ。

地元の頼れるパートナーとして、いつでもお力になります。