30万円超のPC購入は4月1日まで待って。

中小企業がパソコンなどの備品や消耗品を買うとき、「30万円未満」なら一発で経費にできる少額減価償却資産の特例がありました。
今回の改正案では、この上限が引き上げられました。

※30万円超のPC購入は4月1日まで待って。 by iPhone 17 Pro Max

上限40万円へ引き上げ!節税の常識が変わる

中小企業の設備投資を支えてきた少額減価償却資産の特例が、令和8年度の税制改正で大きく進化します。

これまで即時償却、つまり購入した年度に一括で経費にできる資産の上限は30万円未満でしたが、これが40万円未満へと引き上げられる見通しです。

昨今の物価高騰や円安の影響で、ハイスペックなパソコンやサーバー、専門的なソフトウェアの価格は上昇傾向にあります。

これまでは30万円という壁を意識してスペックを妥協していた経営者も多かったはずですが、改正後はより高性能な設備を導入しやすくなります。

この特例の適用期限も3年延長され、令和10年度末まで活用できる予定です。

従業員数の条件厳格化と実務上の注意点

今回の改正はメリットばかりではありません。

制度の適用対象となる中小企業の定義が見直され、常時使用する従業員数の要件が従来の500人以下から400人以下へと厳しくなります。(当事務所で顧問させていただいてるところでは全く関係ありませんが…)

事業規模が拡大している企業は、自社が引き続き対象に含まれるか事前の確認が不可欠です。

また、即時償却できる年間合計額の上限300万円というルールは維持されます。(昔と変わらない)
例えば38万円のPCを8台購入すると合計304万円となり、上限を超えた分は通常の減価償却が必要になる点に注意しましょう。

さらに、リースやレンタルなどの貸付用に購入した資産は、主要事業として貸し付けている場合を除き、原則としてこの特例の対象外となります。

自社で使うのか、他者に貸し出すのか、利用実態を正確に把握しておくことが実務上のポイントです。

購入タイミングに注意!令和8年3月中の駆け込みは損?

最も注意すべきは、新ルールが適用されるタイミングです。

改正後の40万円ルールが適用されるのは、最短でも令和8年2026年4月1日以降に取得して事業の用に供した資産からです。

もし3月決算だからと焦って3月中に35万円のパソコンを購入・納品してしまうと、現行の30万円未満ルールが適用され、全額を一括経費にすることができなくなります。

その場合、耐用年数に応じて数年かけて減価償却することになり、今期の節税効果は限定的です。

30万円を超える資産の購入を検討しているなら、3月末のニュースで法案成立をしっかり確認した上で、取得日を4月以降に調整するのが賢い選択です。

今すぐ経費が必要なら20万円未満の一括償却資産など別制度の活用も視野に入れ、戦略的に投資時期を見極めましょう。